2005-03-01から1ヶ月間の記事一覧

嬉々麒麟

本日、山中貞雄『百万両の壺 丹下左膳』を観に母校の図書館へ向かう。さて、入館するとどうも見覚えのある方が司書から預かる資料を片手に嬉々とした様子でソファーでゴソゴソしている。彼は私が大学1年の時受けたフロイトの授業の文壇に立っていた、小此木…

縮みゆく鰐

久しぶりの更新。日々蓄積する戯言の山を少しでも消化、しかし時間はあくまで小エネを求められている、やはりブラインドタッチの習得は急務である、というように今日もつれつれ日記をすなる。ようやく『トーク・トゥ・ハー』を鑑賞。鑑賞後即刻カエターノ・…

ダブ(エ)ストンの案内人

「これはまさに『存在論的、郵便的』を寓話にしたような小説になっていて(往時の高橋源一郎を思わせる)、たいへん興味をそそられた」(http://www.hajou.org/hajou/00/hajou00.txt)と語る東浩紀にソソられ、浅暮三文の『ダブ(エ)ストン街道』(講談社文…

『スパイダーマン2』雲の意図

『スパイダーマン2』を観る。 シリーズ第2段の醍醐味は「仮面の脱着」だ。 スパイダーマンことピーター・パーカーは、私的な生活(恋愛、大学の勉強、アルバイトなど)に支障をきたすスパイダーマンとしての役割に嫌気がさし、衣装を捨てることで「廃業宣…

「ひきこもり」引き交々

友人から孫借りした上村和樹さんの『「ひきこもり」だった僕から』(講談社 2001)を読む。前半の「これまで(自分へ)」が魅力的。卓越した視線による印象を確信犯的な語りで綴っている。つまりそれは単なる“過去の記憶の叙述”ではなく、あたかも意味の付与…

映画猟人日記

とにかく映画を観に行きたい。何かを観たいというより、映画を観に行く行為自体を楽しみたい、ということで渋谷イメージフォーラムへ。タイトルは『猟人日記』(http://www.elephant-picture.jp/ryojin-nikki/index.html)-である。これを選んだ理由はほとん…

猫だろうが鰐だろうがビデオニュースドットコム

今日ビデオニュースドットコムhttp://www.videonews.com/を初めて利用した。とにかく内容が濃い。「気鋭の社会学者宮台真司と国際派ビデオジャーナリスト神保哲生が毎週のニュースを一刀両断!」というやや歯の浮き気味のキャッチコピーのついた「マル激トー…

縮図縮図縮図…インコ道理教覚書

『縮図・インコ道理教』大西巨人/巨人館 を読んだ。ただで公開してるなんて大西さんは偉大だな、と感謝。 読了後、読書の杖として簡易なメモを残した。(志なかば、疲労のため不完全で終わるが) 一、遠景…天皇制について 二、中景…インコ道理京地下鉄毒ガ…

カマタリ大火の戒心

なぜだろう。 『レフトアローン』鑑賞以来、厳密には『ブックレット重力NO.1「LEFTALONE 構想と批判」』読んで以来、鎌田哲哉が頻繁に思い起こされる。 それはごく具体的な日常生活の中で、例えば書店(nekowaniの生計は書店員としての働きでまかなわれてい…

ガメラのカメラ日記

もうそろそろ春だ。ここは新宿御苑。サクラ。カメラ。ガオー。

目覚めよと猫庭は怒る

人づてに評判を聞いたので、星野智之の『目覚めよと人魚は歌う』(新潮文庫 2004)読んでみた。 しかし、なんというか、これほど言葉が思い浮かばない(正確には、罵倒以外の、節度を持った言葉が浮かばない)小説を久しぶりに読んだ。解説は巻末の「星野智…