感染

先日、鍋会で久しぶりに卵以外の動物性タンパク質を食したせいか、はたまた人々が帰った後の残った鍋うどんを処理すべく、3食うどんをしたせいか、そもそもうっかりはしゃいで飲みすぎたか、消化不良に苦しむ最中だが、ちょっと面白い映画を観たのでメモしたい。


感染 プレミアム・エディション [DVD]
題名:『感染』
監督:落合正幸


観れば分かるが1コマ1コマの気合いの入れ方がその辺りの映画と違う。
そしてコマの一連の流れはあたかも数列のようだ。
画面の多くは脅迫的なシンメトリーであるし、階層的なグリッド線が浮かんでくる。コマをつなぐ人物の出現シーンもある型を規則的に繰り返しているのだ。なにしろ佐野四郎が出てくる度に”これは小津では?”と条件反射的に疑ってしまうほどの主観カメラで映(移)されている。ホラー映画では主観カメラは多様されるようだが、被害者や加害者などの主観カメラのようにベタなコードが、佐野四郎の出現シーンにはほぼないのでより不気味だった。


ホラー映画で主観カメラが多く使われるのは一般的かもしれないが、この映画で際立つのはその視線の多さだ。医療ミスが起こる手術シーンのポリフォニックはほとんどドストエフスキーの世界模様である。痴呆の老婆が電気ショックのリズムに合わせてベットの上をジャンプしたり、医療ミスの原因と始末のやりとりで看護士が泣いたり訴えたり、医者が本音をぶちまけたり怒ったり、交錯、錯乱するそのシーンはまさに祭りだ。視点があちこちにぶちまけられた祭典である。
そもそも映画のテーマが”意識に感染する”というものなので、主観カメラで撮られた”意識”が拡張すべく”感染”することで映画自体のポリフォニーが高まるのは納得なのである。次はあの人、この人、といった感じで次々に視線のスポットライトが点滅してゆく様子はやはりホラー映画らしく不気味なのだ。


私もすっかり感染してしまったので他に移そう。
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