疾走するFlash 8 祭り

自転車

昨日、F-site主催のFlash8祭り(URL:http://f-site.org/articles/2004/03/25003056.html)に行ってきた。
関西からお越しの司会の笠居トシヒロ氏8(HP:welcome to mad-c design.)は着物で登場。デモ1番目のサブリン氏(HP:http://www.saburi.com/v2/)はパンダの着ぐるみと”本日の主役”と書かれたタスキをかけて登場。と、しょっぱなからFlashクリエイターの方々のエンターテイメントぶりに感銘を受ける。


このセミナーはMacromedia主催ではなく、クリエイターさん等が営利なしで任意で開催しているものなのだ。その分制約が少なく、新製品のバグレポートなんかもどんどん紹介してくれる。

当方のお目当て、スクリプター系達人、野中文雄氏(HP:FumioNonaka.com)も、講義の時間を綿密に設計しているような普段のセミナーならあまり話さないであろうというような私生活の話(”火曜日にPowerBookが壊れました。データ復旧のメドはたっておりません”という話)もしてくれる。ただし、その後の例のごときペンギン講義は、軽やかな即興スクリプティングとともに嵐のごとく進み、そのマッハスピードで説明される難解なスクリプティングの解説をその場ですべて把握することは私にとって不可能に近いのだった。ただただ何か凄いものをみているという感覚で圧倒され、それでも、なんとか少しでも分かりそうな破片を見つけるので精一杯である。野中氏の場合、すでに講義そのものがパフォーマティブ、オースティン流に言い換えれば行為遂行的、であるのでネルシャツ一枚でも十分な迫力があるのだ。


とにかく、Flash好きの人たちの8(Flash8)トークは大変熱い。最後、新しいバージョンになったばかりのFlash8に関するトークセッションは出場した講義陣など4名で繰り広げられたのだが、とにかく皆、新しい機能について言いたくてしかたないといった感じで時に他人の話に割りこむことにも意を介さないほど熱い(もちろん、そういった割り込みもあたたかく受け入れられるような柔らかい人間関係が既に築かれていた上でだが)。普段、孤独にFlashをいじっている私としては、そういった人々の話を聞くこと自体が喜びだった。


このセミナーには、”自作アニメ自慢コーナー”というのもあり、一般の方々が任意で発表しているのだが、これも思った以上に面白かった。というのは、制作者たちの熱意にベタに感動してしまったからだ。特に沼田友さん(HP:http://park2.wakwak.com/~numatake/6/)という高校生のFlashで作ったミュージッククリップアニメは、本人もことわっているようにそれこそベタな、正統派なつくりなのだが、しかし私はその芸の細かさに感動して涙が出たほどである。カット割の多さといい、ワンカットごとの作り込みといい、手抜きがない。(それに加えて私も笠居氏と同じように自転車萌えなので、自転車がキワードで登場するというだけで興奮してしまうのだ。)彼は高校生という若さであるが、HPのプロフィールによると小5からFlashを使っている(Flash歴3ヶ月ほどの自分としては)立派な熟練Flash使いである。
世の中まだまだ凄い人達がたくさんいるんだな、としみじみ実感する一コマだった。
この刺激を原動力に、今日得た情報で自分も8で挑戦、特に新しいビデオのコーデックを試してみたいので、夏に撮影したいくつかの映像を使って作品を作ってみようと思う。でもそれはいつの話になるのやら、時間調整が求められる。